離婚するとき、家の名義変更は出来るのか

2018/01/03

結婚して数年たち、子供も誕生…そうなるとマイホームを購入して、という夫婦が多いですよね。

しかし、その後さらに数年たって事情が変わり、もう離婚だわ!となってしまった場合。

 

家に長い時間いるのは妻と子供。

夫は仕事に忙しく、家そのものにはこだわらない、というケースも多い。そうなると、子供と私はこのままこの家に住み続けたい、と思う女性も実は多いんです。

 

でもやはり購入したときは夫がローンを組んでいて、妻はサブ的な役割。

たとえば、収入合算して世帯年収を上げていたり、連帯保証人になっていたり。

頭金でへそくり出して、その分名義を持っていたり。

 

 

そういう状態で、妻と子供だけが引き続きマイホームに住み続けるには、どうしたら良いでしょうか?

 

簡単に、名義変更出来ませんか?と質問が来ますが、そんなに簡単にはいきません。

住宅ローンがなければまだよいのですが、ローンがある状態で名義を変える、というのは簡単ではありません。

 

夫と妻で売買契約を結び、市場とかけ離れていない価格で売り買いをして正式に名義を移す、というのがまっとうな手続き。

それをするには、妻も仕事を持っていて、お金を借りられる力がないといけない、ということに。

 

 

子育てのため、今は仕事をしていないんです、という状態であるなら、この方法は不可能になってしまいます。

 

じゃあもう名義はそのままでいいから、養育費や慰謝料の代わりに、ローンは離婚してもそのまま夫に払い続けてもらって、それで住み続ければいいじゃない!と簡単に考えはいけません。

 

あと何十年も払い続けると考えたとき、夫も再婚し、子供が出来たりするかもしれません。

病気になって仕事が出来なくなるかもしれません。

 

状況が変わって、住宅ローンを支払い続けるのが困難になると、黙って滞納し始めてしまうことも!

 

その状況は住んでいる元妻には知らされませんので、ある日突然、ローンが滞納しているのでこの家はもう競売にかけられます、と通達がきてしまうことも。

 

寝耳に水ですが、元夫の持ち物なので、住んでいる元妻には逆らう術がありません。

突然こんな事態になってしまうのも困りもの。

 

簡単に名義変更できないからと言って、安易な方法で住み続けようとするのは危険です。

 

今の状況を把握し、専門家に相談しながら将来のことを見据えたうえでベストな手段を取るようにしましょう。